ほしいもは、素朴な甘さとねっとりとした食感がクセになる自然のおやつです。スーパーなどでも購入できますが、自分で手作りしたほしいもの美味しさは格別ですよ。
そこで今回は、ほしいもの作り方について紹介します。蒸かし方や干し方の手順はもちろん、ほしいもに適したおすすめの品種まで徹底解説します。自分好みの美味しいほしいもを手作りしてみたい人は、ぜひ参考にしてくださいね◎
ほしいもとは
ほしいもとは、さつまいもを蒸かして乾燥させた食品で、昔ながらのおやつとして親しまれています。また、水分が少なく日持ちすることから、保存食としても人気です。
ほしいもは調理の過程で水分が減少し、栄養がぎゅっと濃縮されています。炭水化物やビタミン、ミネラルなど、体に嬉しい栄養素を効率よく補給できるのも魅力です。この栄養価の高さから、最近では筋トレのお供にほしいもを愛用する人も増えています。
ほしいもの作り方

ここからは、ほしいもの作り方やポイントを、手順ごとに詳しく紹介します。
さつまいもを蒸かす
ほしいもを作る際は、まずさつまいもを蒸かして柔らかくします。このとき、必ず1本丸ごと蒸かしましょう。また、電子レンジやオーブンを使って加熱すると、その時点で水分が減少してしまい、仕上がりがパサついてしまうため、じっくりと蒸かして加熱するのがポイントです。
さつまいもを蒸かす手順は、以下の通りです。
- さつまいもをよく洗います。皮はむかずにそのまま使用します。
- 蒸し器に水を入れ、沸騰させます。
- 蒸気が上がってきたら、さつまいもを並べます。
- さつまいもを弱火でじっくりと蒸します。1〜2時間かけて芯までしっかりと加熱していきます。
- 竹串がスッと通るくらい柔らかくなったら蒸しあがりのサインです。
さつまいもの皮を剥く
さつまいもを蒸かしたら、次に皮を剥いていきます。以下の手順を参考にすると、するっと簡単に剥けますよ。
- はじめに両端を切り落とします。
- 包丁を短く持ち、皮の端っこに刃を引っ掛けます。
- そのまま皮を優しくすーっと引っ張ります。
中はまだ熱い可能性があるため、火傷には十分注意してくださいね。
さつまいもの皮の下には、旨みや栄養が多く含まれているので、できるだけ薄く剥くのが美味しく仕上げるポイントです。
さつまいもをカットする
次に、さつまいもをカットします。切り方は、輪切りや斜め切り、細切りなどが一般的です。お好みで大丈夫ですが、ほしいもは表面積が小さいとすぐに乾いてしまい、食感が硬くなりがちなので、大きめの斜め切りにするのがおすすめです。
さつまいもをカットする際の手順は、以下を参考にしてください。
- 皮を剥いたさつまいもを10分ほど置き、粗熱をとります。
- まな板にさつまいもを横向きに真っ直ぐ置きます。
- 包丁を斜めに構え、1cmほどの厚さに切っていきます。
両端を切り落とした跡が気になる場合は、少し斜めにカットして厚さを揃えると良いでしょう。厚さもお好みで構いませんが、1cmほどにカットすると程よく水分が残り、しっとりとした食感が楽しめます。
さつまいもを干す

さつまいもを蒸かしてカットしたら、以下のいずれかの方法でしっかりと乾燥させましょう。
天日干し
天日干しは、最も一般的な干し方で、3~5日程度で完成します。天気が良く、空気が乾燥している日を選ぶと、失敗しにくいでしょう。
天日干しの手順は、以下を参考にしてください。
- ザルや乾燥ネットに重ならないように並べます。
- 風通しの良い日当たりの良い場所で3〜5日ほど干します。
- 夜は室内に入れ、夜露に当たらないようにします。
天候によっては、なかなか乾燥せず、完成まで1週間ほどかかってしまう場合もあります。また、夜は室内に移し、風通しがよく涼しい場所に置いておくのがおすすめです。
オーブンを使う
天日干しが難しい場合は、オーブンを使って乾燥させることもできます。天日干しよりも水分が飛びやすく、調整が難しい反面、環境や天候を選ばないため、誰でも手軽にほしいもを作ることができます。
オーブンを使って乾燥させる手順は以下の通りです。
- オーブンを110℃に予熱します。
- クッキングシートを敷いた天板にさつまいもを並べます。
- 110℃のオーブンで50分〜1時間焼きます。
- 裏返してさらに50分〜1時間焼きます。
天日干しの場合も、オーブンを使う場合も、表面が少し乾燥し、曲げたときにしなやかな状態になれば食べ頃のサインです。
手作りしたほしいもの保存方法
手作りしたほしいもは、以下の方法で保存しましょう。
【冷蔵保存】
- ほしいもを1枚ずつラップで包む
- 密閉できる袋や容器に入れる
- 冷蔵庫で保管する
【冷凍保存】
- ほしいもを1枚ずつラップで包む
- 空気を抜いた密閉袋に入れる
- 冷凍庫で保管する
冷蔵保存の場合、保存期間は干し具合によって前後します。できるだけほしいもどうしが重ならないように保存し、空気に触れさせないようしっかりと密閉すると、鮮度が長持ちします。
冷凍したほしいもを食べる際は、自然解凍するのがおすすめです。急激な温度変化は避け、ゆっくり解凍するのが美味しく食べるポイントです。
ほしいもに適したさつまいものおすすめ品種
最後に、ほしいもに適したさつまいものおすすめ品種を紹介します。ほしいもの味や食感は、品種によって異なり、食べ比べを楽しめるのも手作りの醍醐味です。
ほしいもに適したさつまいもの主な品種は以下の通りです。
紅はるか
- 強い甘味とねっとりとした食感が特徴
- スイートポテトのような濃厚な甘さがある
- 美しい黄金色で見た目も良い
- 2010年に品種登録された比較的新しい品種だが、近年人気が高まっている
シルクスイート
- シルクのような滑らかな舌触りが特徴
- 他の品種に比べ控えめで上品な甘み
- 加熱すると鮮やかな黄色に変化する
玉豊(たまゆたか)
- 優しい甘さとクセのない味わいが特徴
- ねっとり柔らかい食感
- 40年以上前からほしいも用に生産されている
いずみ
- 古くからほしいも加工用として知られている
- やわらかく粘り気のある食感
- 濃厚で深い味わいがある
- 収穫量が少ないため生産量が減っている希少品種
このように、同じさつまいもでも品種によってほしいもの仕上がりは様々です。また、品種だけでなく、さつまいもの品質にこだわるのも美味しいほしいもを作るうえで大切なポイントです。
日本一のさつまいも産地として知られる茨城県に拠点を置くJA常陸では、県内で採れた美味しくて高品質なさつまいもを多数取り扱っています。旬の時期に合わせて新鮮なさつまいもをいち早くお届けしますので、気になる人はぜひJA常陸の公式ホームページをチェックしてくださいね◎
まとめ
今回は、ほしいもの作り方について紹介しました。
一見、難しそうに感じるほしいもですが、ポイントさえおさえれば、初心者でも失敗せず、美味しく作ることができます。また、より美味しく仕上げるためには、材料となるさつまいもの品種や品質にこだわることも大切です。
さつまいもの季節には、ぜひ自宅で美味しいほしいも作りに挑戦してみてくださいね◎